メディアの読み方の典型的な例

ここまで分かりやすい例も無いなと思ったので紹介。
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<新入社員意識>5人に1人が就職活動の「負け組」と認識 (毎日新聞)
 今年の新入社員の2割強は就職活動での自分を「負け組」と認識していることが22日、社会経済生産性本部と日本経済青年協議会の05年度「働くことの意識」調査で明らかになった。専修・専門学校と4年制大学卒でその傾向が強く、同本部は「依然として厳しい就職環境を物語っている」と分析している。

 調査は今年3〜4月に国立オリンピック記念青少年総合センターで実施された新入社員研修の参加者を対象とし、3910人が回答した。「勝ち組」と答えたのは77.1%、「負け組」は21.4%で、男性の方が負け組の比率が高かった。負け組を学歴別にみると、専修・専門学校25.5%、4年制大学卒22.1%、普通高校卒21.7%の順に高く、正社員としての採用が決まりながら、就職先が不本意だった新入社員が5人に1人という結果だった。

 また、「人間関係では上下のけじめが大切」「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」「仕事をしていくうえで人間関係に不安を感じる」といった質問に対し、「そう思う」との回答が多く、同本部は「職場の人間関係が大きな関心事であり、対人関係が苦手な現代の若者の傾向を表している」とみている。【大石雅康】
毎日新聞6月22日]

Yahoo!ニュース

8割が就職の「勝ち組」 新入社員の意識調査

 新入社員の77%が自らを就職活動での「どちらかといえば『勝ち組』」と考えている−−。財団法人社会経済生産性本部が、22日までにまとめた新入社員の意識調査で分かった。
 同本部は「パートや派遣などが増える厳しい環境の下、正社員という安定した身分を獲得したとの思いからではないか」と分析している。
 「デートの時、残業を命じられたら」という設問では、仕事を選ぶ人が79%、デート派は21%。仕事派は女性が82%で、男性(76%)を上回った。
 ドライと思われがちだが、生活の価値観では「先輩、後輩など上下関係のけじめが大切」が、就労意識でも「仕事を通じ人間関係を広げたい」がいずれも1位で、人間関係を強く意識していることがうかがえた。
共同通信) - 6月22日18時22分更新

どちらも元にするデータは同じです。でもその捕らえ方によって、これほど印象が変わってしまう。同じ事実でも記者や出版元の意図で読者の心証を操作できる典型的な例だと思います。
日本ではこういうデータの読み方、メディアからの情報の捕らえ方の教育がまだまだ足りないと思います。いつも視聴しているニュースも、こういう風に少し視点を変えて捕らえると色々な発見、気付きがありますね。